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エンターテインメント - ミュージカル

ミュージカルはニューヨークのエンターテインメントを代表するパフォーマンスです。舞台、歌、踊り、演技、役者、これらが全て揃ってこそ始めてパフォーマンスとしての質が上がり世間に評価されるレベルになるからです。ミュージカルを楽しむためには幾つかの基礎知識を知っておきましょう。

What's New ? : ブロードウェイ・ミュージカル演目を最新情報に更新。

2010/06/13

ミュージカル・基本情報

カテゴリ
ミュージカル・シアターは大きく３種類に分類されます。ブロードウェイ、オフ・ブロードウェイ、そしてオフ・オフ・ブロードウェイです。これらは主に上演する劇場規模によって分類されています。ブロードウェイ・ミュージカルは全ての劇場がミッドタウンのいわゆる「シアター・ディストリクト」に集中しており世界的に有名な演目が上演されています。世間の耳目が集まるため初回公演（グランド・オープン）はスタッフ一同相当の緊張を強いられます。ここでの評価がその後の興行の成否を大きく左右するからです。オフ・ブロードウェイは、興行成績を気にせずに前衛的、実験的な内容の演目を上演することができるところに特徴があります。その名称からわかる通りシアター・ディストリクトから外れたエリア、特にビレッジを中心に中小（座席数が100～499）の劇場が集まっています。料金もブロードウェイと比べると安め。しかし、最近では人気の高まりとともに本来の役割を失い、代わってオフ・オフ・ブロードウェイというカテゴリが台頭してきました。オフ・ブロードウェイより更に規模が小さくアットホームで舞台と客席との一体感をより味わうことができます。

トニー賞
ブロードウェイでその１年に上演された新作から選ばれる賞で映画界でいえばアカデミー賞に匹敵する大きな賞です。正式には「アントワネット・ペリー賞」。従って謳い文句に「トニー賞受賞作品」と冠がつくことがよくあります。700名以上の演劇関係者の投票によって選出された演目や俳優に最高の栄誉が与えられるのです。授賞式は毎年６月上旬で全米にその模様が生中継されます。受賞数の歴代一位は「ザ・プロデューサーズ」で15部門にノミネートされ12部門で受賞しました。2004年-2005年の作品賞は「モンティ・パイソンのスパマロット(Monty Python's Spamalot)」が作品賞・演出賞・助演女優賞の３部門で受賞しました。2006年はジャージー・ボーイズで2007年の発表が待たれます。

2005-2006年・第60回トニー賞は1960年代のポップス・グループ、「フォー・シーズンズ」を描いた「ジャージー・ボーイズ」が作品賞、主演男優賞など４部門を受賞。演劇部門は「ザ・ヒストリー・ボーイズ」が受賞。ザ・ドラウジー・シャペロンは本賞やスコア賞などの5部門を受賞しました。

2006-2007年・第61回トニー賞の候補作品のノミネートが14日リンカーンセンターで発表され最優秀作品賞候補にはスプリング・アウェイクニング、カーテン、グレイ・ガーデン、メリー・ポピンズがノミネートされています。発表は6/10。歴代の最多ノミネート部門（15）、最多受賞（12）の栄誉に輝いた「プロデューサーズ」（セント・ジェームス劇場）は残念ながら4月22日に約2,500回の公演の後終演となりました。

2006-2007年・第61回トニー賞の最優秀作品にはスプリング・アウェイクニング（春のめざめ）が選出されました。詳しくはオフィシャル・サイトに掲載されています。

2007-2008年・第62回トニー賞のノミネートが発表され、オフ・ブロードウェイから進出したばかりの「イン・ザ・ハイツ」などが候補に挙がっています。

2007-2008年・第62回トニー賞の最優秀ミュージカル作品賞(Best Musical)には「イン・ザ・ハイツ」(リン・マニュエル・ミランダ作詞・作曲・主演)が選ばれました。「イン・ザ・ハイツ」は他にも作詞作曲賞、振付賞など4部門を制しています。演劇作品賞(Best Play)は「オーガスト：オセージ・カウンティ」が受賞、オセージ・カウンティはオクラホマ州の実家に戻った子供たちと母親との会話を通して間の家族の問題を問うコメディー作品。また、リバイバル賞はサウス・パシフィック、ミュージカル脚本賞はパッシング・ストレンジが選ばれました。

2008-2009年・第63回トニー賞のノミネートが発表され、2000年にイギリスで公開された映画、リトル・ダンサーのミュージカル版、「ビリー・エリオット」が15部門でのノミネートとなり2001年の「ザ・プロデューサー」の記録に並びました。

2008-2009年・第63回トニー賞の授賞式が行われミュージカル作品賞にはインペリアル劇場のビリー・エリオットが輝きました。

2009-2010年・第64回トニー賞の授賞式が行われ、ミュージカル部門では、8部門にノミネートされていたシューバート劇場の「メンフィス」が最優秀作品賞など4部門を制しました。主演男優賞は「ラ・カージュ・オ・フォール」のダグラス・ホッジ、主演女優賞は「リトル・ナイト・ミュージック」のキャサリン・ゼタ・ジョーンズがそれぞれ受賞しました。演劇部門では、画家のマーク・ロスコの生涯を描いた「レッド」が作品賞など6部門で受賞し、「フェンス」のデンゼル・ワシントンが主演男優賞に選ばれています。

トニー賞・ミュージカル部門最優秀作品賞

   1997年  タイタニック
   1998年  ライオン・キング（ミンスコフ劇場）
   1999年  フォッシー
   2000年  コンタクト
   2001年  プロデューサーズ
   2002年  モダン・ミリー
   2003年  ヘア・スプレー
   2004年  アベニューQ
   2005年  モンティ・パイソンのスパマロット
   2006年  ジャージー・ボーイズ
   2007年  春のめざめ
   2008年  イン・ザ・ハイツ（リチャード・ロジャース劇場）
   2009年  ビリー・エリオット（インペリアル劇場）
   2010年  メンフィス（シューバート劇場）

*劇場は現在公演中のもののみ表示

オビー賞
オフ・ブロードウェイ作品から選ばれるのがオビー賞（Off-Broadway Theater Awards）。ブロードウェイでいうところのトニー賞に相当します。ダスティン・ホフマンやウッディ・アレンはこのオビー賞受賞をきっかけに大スターへの階段を上っていきました。

*2007年のオビー賞、パフォーマンス賞にはベッツィー・エイドム、ドナ・リン・チャンプリン、アンドレ・ド・シールズ、デヴィッド・グリーンスパンらが選ばれました。詳しくはビレッジ・ボイス社のサイトを参照してください。

基本マナー
ドレスコードは特にありませんが、通常よりもややきちんとした格好をすることがお勧めです。座席での飲食は禁止。開演後の入場はできないものと思って正解です。大きな荷物は入り口で預ける必要があります。また場内は冷房が強いので事前にトイレを済ませましょう。ビデオ撮影、写真撮影は禁止です。

チケット購入
一番確実なのは事前予約をすること。インターネット予約が可能なので最近は簡単に予約できます。チケット予約の場合覚えておきたいのは「Will Call」という言葉。これはネット予約した人がブースに行ってチケットと引き換える窓口のことです。Will Callでは本人認証が必要なのでパスポートを持参しなければなりません。安いチケットが欲しい場合はTKTS（タイムズスクエアとサウス・ストリート・シーポートにあります。）へ行ってみましょう。その他旅行代理店に依頼したりするのも良いでしょう。当然、劇場のチケット売り場でも購入は可能です。代金は演目や劇場によってまちまちですが、およそ$30.00～$100.00と考えておけばよいでしょう。

ボックス・オフィス
各劇場の入り口にあるチケット売り場です。当日以外のチケットも買えますが定価販売です。

チケット・エージェンシー
チケット・マスターやテレチャージのようにエージェントを利用したチケット購入も可能です。前述の「Will Call」でチケットを受け取ります。多少の英語力が必要です。

日本からの予約
JTBやJALワールド・プレイガイドなどを通して日本から予め購入することも可能ですが、この場合手数料も必要な上定価なので価格は最も高くなります。

TKTS（チケッツ)
一番安く買えるのがタイムズ・スクエアとロウワー・マンハッタンにあるTKTS。当日券のみを半額前後の価格で販売しています。電光掲示板に購入可能な演目と割引率が表示されています。観光シーズンは大混雑するのと、必ずしも見たい演目を入手できるわけではないので気をつけましょう。

*2007年7月現在、TKTSは改築工事のため、2006年5/1よりマリオット・マーキース・ホテルの１階に移転しています。
*2008年7月11日、ブルックリンに新しくTKTSがオープンがオープンしました。


Photo (C) NY1

*2008年10月16日、ダッフィ・スクエアのTKTSブースがリニューアル・オープンしました。

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ブロードウェイ劇場

ニューヨークはショービジネスの都。その中心は何といってもブロードウェイ・ミュージカルと言っても過言ではないでしょう。巨額の制作費に超一流の役者に音楽、舞台。どれをとっても一見の価値があります。全盛期よりも観客動員数は若干落ちてきてはいるが、同名タイトルの映画化やディズニー作品への進出など「ミュージカル」という枠組みを超えてその魅力は輝き続けています。

もともと19世紀後半に誕生したミュージカル。20世紀初頭に多くの劇場がタイムズ・スクエア周辺に集まって最盛期を迎えました。その後大恐慌を経て一旦衰退していくものの1960年代以降その人気が復活してきて現在にいたります。ロングランを続けている人気演目、最新作どちらも魅力に溢れています。

演目は2010年6月13日現在のものです。

劇場名	演目	住所
スタジオ54劇場	ソンドハイム・オン・ソンドハイム	254 W 54th Street
ブロードウェイ劇場	プロミセズ、プロミセズ	1681 Broadway
オーガスト・ウィルソン劇場	ジャージー・ボーイズ	245 W 52nd Street
ニール・サイモン劇場	ハリー・コニック・Jr・イン・コンサート・オン・ブロードウェイ	250 W 52nd Street
ガーシュイン劇場	ウィッキド	222 W 51st Street
ウィンターガーデン劇場	マンマ・ミーア !	1634 Broadway
アンバサダー劇場	シカゴ	215 W 49th Street
ユージーン・オニール劇場	フェラ!	230 W 49th Street
ウォルター・カー劇場	真夜中の音楽	219 W 48th Street
ロング・エーカー劇場	ラ・カージュ・オ・フォール	220 W 48th Street
コート劇場	フェンシズ	138 W 48th Street
エセル・バリモア劇場	レース	243 W 47th Street
ブルックス・アキンソン劇場	ロック・オブ・エイジス	256 W 47th Street
パレス劇場	ウエスト・サイド物語	1564 Broadway
ラント・フォンテーン劇場	アダムス・ファミリー	205 W 46th Street
リチャード・ロジャース劇場	イン・ザ・ハイツ	226 W 46th Street
マーキース劇場	カム・フライ・アウェイ	1535 Broadway
インペリアル劇場	ビリー・エリオット	249 W 45th Street
ミュージック・ボックス劇場	レンド・ミー・ア・テナー	239 W 45th Street
ライシアム劇場	スコッツボロ・ボーイズ 10/7～	149 W 45th Street
アル・ハーシュヘルド劇場	ヘア	302 W 45th Street
ジョン・ゴールデン劇場	レッド	252 W 45th Street
シェーンフェルド劇場	ア・ライフ・イン・ザ・シアター 9/23～	236 W 45th Street
ブース劇場	ネクスト・トゥ・ノーマル	222 W 45th Street
ミンスコフ劇場	ライオン・キング	200 W 45th Street
マジェスティック劇場	オペラ座の怪人	245 W 44th Street
ブロードハースト劇場	N/A	235 W 44th Street
シューバート劇場	メンフィス	225 W 44th Street
ベラスコ劇場	N/A	111 W 44th Street
セント・ジェームス劇場	アメリカン・イディオット	246 W 44th Street
ヘレン・ヘイズ劇場	ネクスト・フォール	240 W 44th Street
アメリカン・エアラインズ劇場	エブリデイ・ラプチャー	227 W 42nd Street
ヒルトン劇場	N/A	213 W 42nd Street
ニュー・アムステルダム劇場	メリー・ポピンズ	214 W 42nd Street
ネダーランダー劇場	ミリオンダラー・カルテット	208 W 41st Street

スタジオ54劇場 (Studio 54)

住所 : 254 W 54th Street
地下鉄 : N/Q/R/W線 57th St
座席数 : 920
URL : http://www.nytheatre.com/../venue.php?t=studio54

上演中の演目・予定演目 :
Sondheim on Sondheim (ソンドハイム・オン・ソンドハイム)